第3章では、大抵のプログラング言語で見られる概念と、それがRustでどのように使われているのかを見ていきます。殆どのプログラミング言語は、その中核の部分で共通部分が多々あります。この章で示されている概念はどれもRustに特有のものではありませんが、ここではRustという枠組みの中で、そのような概念が用いられている慣習について説明します。
具体的には、変数(variables)、基本的な型(types)、関数(functions)、コメント(comments)、制御フロー(control flow)などです。このような基礎事項は、どのRustプログラムにも用いられており、初めに学んでおくことは始める際の強固な土台となります。
Rustには、他のプログラミング言語同様に、プログラム用に指定された「予約語」(Keyword)があります。こうした予約語は変数や関数の名前に用いることができないことに注意が必要です。予約語には特別な役割があり、Rustプログラムの中の様々な処理に用いることになります。予約語の中には未だ決められた機能を持たないものもありますが、それは将来Rustに付け加わるかもしれない機能のために取ってあるのです。「予約語」の詳細は「付録A (Appendix)」にあります。
《訳注》 原文プログラム中のコメント行の翻訳について
プログラム中のコメント表記は、コメント文の先頭に「//」を付けるのが正式書法ですが、本「読み物版」では、読み易さの観点から翻訳コメントは「※ 〇〇~」の形にしてあります。そのままコード部をコピーしても真面に動作しませんので、コードを試す場合は、原文版からコピーしてください。
正規表現では
fn main() {
let x = 2.0; // f64
let y: f32 = 3.0; // f32
}
本書での記載方法では
fn main() {
let x = 2.0; ※ こちらは「f64型」(デフォルト設定)
let y: f32 = 3.0; ※ こちらは「f32型」を指定
}
ご注意ください。